103号室

オタクです 文章を書きます

実家に帰ったけどすることがない

 

 

 

 

 急になにもかもが嫌になり、死ぬことと時間についてのみ考える毎日になっていたので、これじゃあいけないなあと思い、じゃあ犬を触るか、と一日かけてローカル電車に乗って実家に帰った。

 

 

 

 ローカル電車は良い。

まず車窓から見える風景がほぼほぼ田舎だし、平日でガラガラだったので、高速バスよりも一人当たりの使えるスペースが広い。

さらに無駄に冷房が強く効いているため滅茶苦茶涼しい。

個人的なものかもしれないが、バスで本を読むとすぐに酔ってしまうが電車だとほとんど酔わない。

涼しく、それなりに広いスペースで気が向いたら読書、飽きたら外を眺める、その繰り返し。

ただ電車はかなり音を発して進むのが人によっては気になってしまうのかもしれないが、ぼくの場合それは平気だった。

 

 

 

 電車のなかから見える風景は面白い。

ぼくの場合は太平洋側から日本海側まで帰郷するのだが、その中で稲が、稲刈りがもう終わっているものから、北へ北へと進むにつれてドンドンと緑になっていく。ウケる。

 あと、これは気持ち悪い趣味だと思うが、窓からしらないひとの家を除き、そこでの生活を垣間見るのが好きだ。

干してある洗濯物や、部屋にちらりと見える本棚、子供部屋の勉強机、食卓、寝室、扇風機。

ああ、人って生きてるんだなあ、とか考えてしまう。これはもうここまでにしておこう。

何も考えないで文章を書くと、露悪趣味に走ってしまうのはぼくの悪い癖だ。

 

 

 

 駅で乗り換えの電車を待つまでの時間もそれなりにあったが、ほとんど気にならなかった。

電車の待ち時間が長い、ということは、そこは田舎であり、田舎の駅は風がよく通るため、思ったより涼しいのだ。

そんな中で読書やTwitterに励むのもなかなかに良いものだった。

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良(よ)

 

 

 

 しかし、そううまくいくことばかりじゃなく、岡山~姫路のあたりまでは人も多く、「なんでこんな人多いんだ、平日だろバカ」と思いながら一時間以上たちっぱなしだった。

これは結構きついもので、Twitterするにも電池切れが怖いのでやれず、読書もできず、また人が多いためそんなに涼しくない。

荷物は重く、最悪だった。

しかし、悪くないかなあと思ったのも事実だ。毎日満員の電車に立って乗るのは絶対に嫌だが、たまには、まあね。

 

 

 

 岡山駅付近で途中下車もした。

途中下車もローカルの醍醐味だよね。

駅付近音ラーメン屋でラーメンと叉焼丼を食べたが、そんなにおいしくなかった。

岡山で降りた目的はPhaという方の『持たない幸福論』という本だったが、発売日が翌日だったせいか全く見当たらなかった。

駅前のイオンの本屋はかなり気取った感じの本屋で、なぜか無性に腹が立ち、「おしゃれ気取ってんじゃねえ」と快楽天ビーストでも買ってやろうかと探したが、見当たらなかったので殊更に腹が立った。

持たない幸福論』は結局買えなかったが、代わりに氏の新作、準新作である『ひきこもらない』『しないことリスト』を駅内の書店で見つけられたため、気分は上場だ。気分がいいのでアマゾンのリンクを付ける。

 

ひきこもらない (幻冬舎単行本)

ひきこもらない (幻冬舎単行本)

 
しないことリスト

しないことリスト

 

 

 

 

 これ以上に特筆すべきことはないが、とにかくローカル電車で長距離移動もたまには良いものだった。

これまでに読書だなんだと語ってきたが、なにより「安い」、というのが気に入った。

経費が浮いた分調子に載って本を買ってしまったためプラスマイナスゼロ、と言った感じだけど。

 

 

 

 最後に種明かし。このサイトの他の記事とはかけ離れた、こんな日記を書いてしまっているのも、移動中汽車の中で読んだ『電気サーカス』という本に影響されたからだ。

インターネット黎明期のテキストサイトがきっかけで集まった、定職に就いていないような若者たちが、シェアハウスしながら薬物に溺れたり、交流したりする話だ。

テキストサイト住人を集めた食らうイベントで、デパス入りクッキーを配った女の下りがお気に入り。

なんといっても登場人物が漏れなく全員どうしようもない人間というのがとてもいい。

ぼく自身も自分で言うのもなんだが、どうしようもない人間だと思っているので、彼らのどうしようもないシェアハウスには強く憧れたりもしてしまった。

そして、この作品の主人公である水屋口悟に影響を受けて、唐辺葉介の劣化版みたいな文体でこんな文章を書いている。我ながらダサいなあ。

どうしようもないシェアハウスに入りたいなあ。

 

 『電気サーカス』、かなりおすすめなのでぜひ読んでください。

 

電気サーカス

電気サーカス

 

 

 

 

 

 

というわけで実家に帰り、犬に触った結果、完全にやることがなくなったため、死と時間について考えながらこんな文章を書いた。オワリ

 

 

 

 

 

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