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2大クソ映画!「デビルマン」「ムカデ人間」レビュー

 最近、テ○フォーマーズのクソさの引き合いとしてデビルマンを挙げる人がたくさんいるような気がします。けど実際にデビルマンみたんですか?この記事は「デビルマンをネタにしたいけど、実際に見る暇がない」って人のために書いた記事です。これを読んでドヤ顔しましょう。ついでにムカデ人間もあります。これを読めば観た気になれます。

 

1.デビルマン

f:id:kousatenkun:20160514132652j:plainかっこいいポスター

  言わずと知れた、これはストレートにこき下ろす意味での「クソ映画」ですね。…この映画は2004年10月9日東映系公開の日本の特撮映画で、永井豪の漫画『デビルマン』の実写映画となります。ネット上では「B級C級をとびぬけたZ級映画」、「日本史に残る駄作」とまで言われています。なんでも製作費が10億ほどかかっているそうですね…10億…あーあ…もったいない。ちなみに興行収入は5億だそうで…

 

・演技

 クソです。主役を始め滑舌がめちゃくちゃ悪く、そのライバル(?)も悪い、セリフが聞き取り辛いといった状況でした。この二人、双子だそうですね、通りで…。棒読みになっているシーンが散見され、「ぼくは中学生の発表会を見ているのではないか」と思うようになっていきました。地獄です。主役の演技はとりわけひどく、「あ~、おれ、でーもんになっちゃったよ~」や、感情を吐露する場面でただ「ああ^~」と間抜けに大声で言うだけといった小学生でももっとましな演技するよ!と言いたくなるほどの演技は見てられませんでした(実際演技は子役のほうがうまかった。染谷将太が出てたのね)。まさに地獄です。

余談ですがぼくがこの映画で一番演技がうまいと思った人物は、日本で放送されているニュースを英語で喋るキャスター役の、格闘家であるボブサップです。まあ多分まわりの水準が低すぎて高く見えるだけですけど。

 

・構成

 ぼくは原作未読(申し訳ない!今度絶対読みます!)なんですが、それでも「アッここ大事なシーン飛ばしたな」って思うほどの端折りっぷりでした。そのせいで意味不明、感情移入不可、観る者を残してグイグイ進んでいくわけのわからない展開になってしまったのでしょうか。また逆に、「このシーンこんな枠必要か?」ってなるシーンも多く、もう何に重点を置いて観たらいいのかわかりません。シレーヌはあの後どうなった?トラウマシーンとして語られるジンメンはもう終わり?とまあ、こんな感じ。まるで僕が書くレポートみたいです。

 

・戦闘シーン

 「はー」「やー」「あー」「うわー」と覇気のない声が響き渡ります。CGもPS2のようなクオリティですがわりとグイグイ動きます。なんかパチンコの演出みたいだなあと思いながら見てました。パチンコ行ったことないですけど。まあでも通して見たらそこそこかっこいいかも?と思います。覇気のない声が無ければの話ですが。やっぱり役者の演技で台無しです。あ、でもとどめのシーンでいきなりマンガ調になる演出はすきです。良かったと言っても期待してたよりは、といったニュアンスで受け取ってください。演者が生身でするアクションは酷すぎます。なんだあの超スローなガン・カタ

 

・音楽

 普通。可もなく不可もなく。でも劇中のクソダサ日本語ラップ(笑)は本当にひどかった。

 

・演出

 前述したとおり、「これ本当に必要か?」と聞きたいシーンが大量にありました。特に意味もなく「デーモン万歳」と言って射殺されるKONISHIKI、意味もなく登場する小林幸子、英語でニュースを読み上げるボブサップなどなど……意味もなさそうだし絶対に必要なさそうな演出がよく見られました。コントのような(コントでももっとましか)デーモンの屋敷での銃殺のされ方、世界の情勢の描写がボブサップのセリフでしか知れなかったりもうひどすぎます。なかでも一番意味、意図がわからなかったのは、「デーモンの脅威に怯え疑心暗鬼に駆られていく人類」というシーンで突然展開するデブ3人組の謎のおしくらまんじゅうです。

 

総評

 いやー、酷い!30分くらい放心状態で何も考えられなくなってしまいました。評価するところが指で数えられるくらいしか見つからない。ダメなところを挙げるとキリがない。まさに地獄のような作品です。製作者は面白いと思って映画を作っていたんでしょうか?自分自身が面白い、良いものだと認められないものは第三者から見ても良いものに移るわけがありません。まず自分で評価する、このプロセスを経てないからこんなキチガイ作品が生まれたんですかね。デビルマンへの原作愛が微塵も感じられなかったのもクソ映画たる原因の一つだと思います。

 この映画のEDが流れたとき、ぼくは達成感と開放感を同時に味わいました。またこの二次創作としての「底辺」を身をもって触れたことによって成長も出来たと思います。デビルマンを見ることは一種の通過儀礼、イニシエーションとして通っておくべきです。創作物にたいする寛容度が段違いに上がります。どんなひどい原作レイプを見ても「デビルマンよりマシ」と言えることによって救われます。

 蛇足になりますが、映像特典の舞台挨拶を見ました。これはどうやら映画放映後に行われたようで、ほとんどの観客の目が死んでいました。また原作者の永井豪も、「入れてほしかった原作のシーンがカットされた」と遠回しに酷評をしているように見える言い方でこの映画について述べていました。あと全然関係ないんですが主演のガキはぼくが一番嫌いなタイプな見た目の人間です。ヒョロガキDQNって感じ。

 

 

2.ムカデ人間

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  こちらはホラーというジャンルなせいで「知ってる人は知っている」という作品ですね。こっちの「クソ映画」は文字通り糞の映画です。端的にいうと、頭のイカれちまった科学者が三人の人間を画像のように手術で繋げる、という映画です。食べ物を食べられるのは先頭の者だけ、後ろ二人は必然的に排泄物を摂取せざるを得ない、ということですね。こういう意味での「クソ映画」です。このレビューではあまりそういった表現はしないし言及は避けるけど、この時点で拒否反応出た人はこの記事をもう読み飛ばしてね!ジャンルとしてはカルトホラーに分類されます。ちゃんとやるとどうしても直接的な内容でレビューせざるを得なくなってしまうので、感想を短めに言っていこうかと思います。

 

・感想

 思ってたより面白かったです。なんていうか、視覚に頼ってない、映画の内容の割に視覚に訴えてくるえぐさ、グロさというものは感じられず、むしろ清潔と感じられる絵面で、観る人の想像に任せた手法を用いている、という印象を受けました。演出がとても上手いです。でも、そういったグロさはムカデ人間2になると全開らしいので、またそっちも観てみようかな?と思ったり思わなかったりしてます。

 主演(?)の科学者の吹き替えを担当しているのはなんとあの若本則夫(アナゴさんやセルの人です)で、ちょいちょいフフッとなってしまうので、英語のままでみるのをおすすめします。でも迫力のある、ぶるるるるあぁしない若本の演技も良いので観る人は2周してください。

 この映画の一番の見どころはやはり何と言っても先頭のムカデである日本人のヤクザ、カツロ-を演じた北村昭博氏の迫真の演技です。シーンの描写は特にしませんが、避けては通れないあのシーンでの演技はとてもいいと思いました。あんな状況での心情想像できるわけないやろ…。ムカデ人間がここまでヒドイ内容であるにもかかわらず、「名作」として語られるのは彼の演技があったから、というのも多大にあると思います。彼の演技のおかげですこし笑ってしまう場面なんてのもあったり。

 また、この作品における北村昭博氏の功績はこれだけではありません。外せないのはカツロ-の最期の一連のセリフです。これなしにムカデ人間を語るのは不可能です。ヤクザとして生きてきた男がむごすぎる罰を受けた末に神へ語りだす言葉、またその演技は是非見るべきです(何度も言いますが無理な人は見ないでください)。

 この映画はカツロー以外にも男の登場人物がめちゃくちゃいい味出してます。主演のディーター・ライザーは狂ってしまった科学者の頭のネジが飛びきった、しかし理性的であってクレバーである様子をよく表現できているし、また終盤に登場する警官2人もイケメンで、「バイオハザードに出そうだな」って感じでした。ハゲてたけど。

 

 

 

 さてこの二本の意味の違う「クソ映画」を見てレビューしているわけですが、やっぱりどちらのクソ映画も精神が半端じゃなく摩耗してしまいます。疲れがどっと押し寄せ眠気に襲われ正直かなりキッツイです。またこのレビューは、「おすすめだから見ろよ」って言うつもりで書いたんじゃなく、「僕が見て感想言うから見た気になっていいよ!」っていう意図のもと描かれたものです(でもムカデ人間は良かったので観てくれるとちょっとうれしい)(デビルマンはどうでもいい)(デビルマン観るならゲームでもしてて)(時間の無駄だから)。オワリ。

 

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